浄水型ウォーターサーバーで除去できる物質|確認すべき表示とは

浄水型ウォーターサーバーで除去できる物質|確認すべき表示とは

浄水型ウォーターサーバーを選ぶとき、「何種類の物質を除去できるか」という数字だけを見ていないでしょうか。

除去対象物質は製品やフィルターによって異なり、同じ物質名が書かれていても、試験方法や総ろ過水量などの条件まで確認しなければ単純には比較できません。重要なのは除去物質数の多さではなく、何を・どの試験方法で・どの条件まで除去できると表示しているかです。

この記事では、浄水型ウォーターサーバーの除去対象物質と、商品ページや仕様表で確認したい表示の見方を分かりやすく解説します。

浄水型ウォーターサーバーの「除去できる物質」とは

浄水型ウォーターサーバーは水道水をフィルターへ通して使用します。ただし、すべての製品が同じ物質を同じ性能で除去するわけではありません。まずは「除去できる」という表示の基本から確認しましょう。

除去対象物質はフィルターによって異なる

浄水性能は、使用するろ材やフィルター構成などによって異なります。そのため、製品Aで除去対象になっている物質が、製品Bでも同じように除去対象とは限りません。

比較前に確認したい項目
  • 除去対象物質の名称
  • 試験方法・試験規格
  • 総ろ過水量
  • フィルター交換時期

「高性能フィルター」などの表現だけで判断せず、具体的な試験結果や仕様を確認しましょう。

 

除去物質数より、具体的な物質名と試験条件を確認することが重要です。

家庭用品品質表示法では浄水能力の表示ルールがある

消費者庁の家庭用品品質表示法ガイドでは、対象となる浄水器について、浄水能力を所定の方法で表示するルールが定められています。遊離残留塩素は表示が必要で、JIS S 3201の試験により浄水能力が明らかな除去物質については、その物質を表示します。

確認する表示見る内容
除去対象物質何を除去対象としているか
総ろ過水量性能を維持できる水量の試験値
除去率規定条件での表示か
試験方法JIS S 3201等の記載

単に「除去できます」と書かれているかではなく、どの基準に基づく表示なのかを見ることが大切です。

代表的な除去対象物質には残留塩素や濁りなどがある

消費者庁の表示ガイドには、浄水能力の対象として遊離残留塩素、濁り、総トリハロメタン、溶解性鉛などが示されています。

表示対象として示される物質の例
  • 遊離残留塩素
  • 濁り
  • 総トリハロメタン
  • 溶解性鉛

このほかにも個別物質が定められているため、製品比較では公式仕様に記載された名称を確認してください。

「水道水のすべての成分を除去する」という意味ではない

浄水型ウォーターサーバーは、表示された対象物質について一定条件で性能を確認した製品ですが、水に含まれるあらゆる成分を無条件に除去するという意味ではありません。

【誤解しやすいポイント】

  • 除去対象にない物質まで除去できるとは限らない
  • 使用量が増えるとフィルター性能は変化する
  • 交換時期を超えて同じ性能が続くとは限らない
  • 製品ごとに対象物質と条件が異なる

「○項目除去」という数字だけで、すべての水質リスクに対応すると考えないことが重要です。

除去対象として表示される主な物質を確認

公的な表示ルールでは、複数の物質について浄水能力の表示方法が定められています。ここでは商品比較で目にしやすい代表例を整理します。

遊離残留塩素

遊離残留塩素は、水道水の衛生を保つために必要な塩素に関係する項目です。浄水器の品質表示では重要な基本項目となっています。

残留塩素表示で見るポイント
  • 遊離残留塩素の記載
  • 総ろ過水量
  • 除去率の表示条件
  • 試験規格

味やにおいだけで性能を判断せず、仕様表の浄水能力を確認しましょう。

 

遊離残留塩素は、浄水性能表示を確認する基本項目の一つです。

濁り

消費者庁のガイドでは、水中浮遊微粒子など濁りを発生させる物質について「濁り」として表示する項目が設けられています。

項目確認方法
表示名「濁り」の記載を見る
性能総ろ過水量を見る
条件試験方法を見る
維持交換時期を確認する

濁りの除去性能も、フィルターを適切な時期に交換して使用することが前提です。

総トリハロメタンなどの物質

浄水能力の表示対象には、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムなどがあり、総トリハロメタンとして確認する項目もあります。

表示で確認できる例
  • クロロホルム
  • ブロモジクロロメタン
  • ジブロモクロロメタン
  • 総トリハロメタン

個別物質と総トリハロメタンでは表示の意味が異なるため、商品ページの項目名をそのまま確認しましょう。

溶解性鉛などその他の対象物質

消費者庁のガイドでは、重金属の項目として溶解性鉛、かび臭に関する物質なども除去対象物質として示されています。

その他に確認したい表示例
  • 溶解性鉛
  • 2-メチルイソボルネオール(かび臭)
  • テトラクロロエチレン
  • トリクロロエチレン

製品によって対応項目は異なるため、必要な物質がある場合は名称まで照合してください。

「○○物質除去」の数字だけで比較しない理由

浄水型ウォーターサーバーでは「○種類除去」といった数字が目立ちます。しかし、除去数だけでは実際の浄水性能を正確に比較できません。

製品によって数え方や試験項目が異なる場合がある

メーカーの表示では、法令上の表示対象だけでなく、別の規格や自主試験による項目を含めて紹介している場合があります。

除去数を見るときの確認項目
  • 何の規格に基づく項目か
  • 第三者試験か自社試験か
  • 物質名が明記されているか
  • 試験条件が確認できるか

数字が大きい製品が必ず自分に適しているとは限りません。

 

「何項目」より「何をどの条件で試験したか」を比較しましょう。

総ろ過水量も重要な比較項目

消費者庁のガイドでは、浄水能力について除去率80%となるまでの総ろ過水量を表示する仕組みが採られています。

見る項目意味
除去物質名対象となる物質
総ろ過水量試験上の性能持続量
除去率表示基準となる条件
交換目安日常使用での管理目安

同じ物質を除去対象としていても、総ろ過水量が同じとは限りません。

フィルター交換時期を守る必要がある

フィルターは永久に同じ性能を維持するものではありません。メーカーが示す交換時期や使用量を確認し、適切に交換する必要があります。

交換時期に影響する例
  • 1日の使用水量
  • 家族人数
  • 料理への使用量
  • メーカーが定める交換サイクル

浄水性能を重視するなら、交換フィルターの料金や配送方法も契約前に確認しましょう。

PFOS・PFOAなどは個別に試験表示を確認する

近年はPFOS・PFOAへの関心も高まっていますが、対応をうたう製品を比較するときは、単に「PFAS対応」といった表現だけでなく、PFOS・PFOAの名称、試験規格、試験結果などを公式情報で確認することが重要です。

【PFOS・PFOA表示で確認したいこと】

  • PFOS・PFOAが明記されているか
  • 試験方法が記載されているか
  • 総ろ過水量など条件が確認できるか
  • 最新フィルターの仕様か

「PFAS」という広い呼称だけでなく、実際に試験した物質と条件を確認してください。

浄水型ウォーターサーバーの除去性能を比較する手順

最後に、実際の商品を比較するときの確認方法を整理します。広告の数字だけではなく、公式仕様を同じ順番で確認すると比較しやすくなります。

公式サイトで除去物質一覧を確認する

最初に、メーカー公式サイトや取扱説明書、フィルター仕様から除去対象物質を確認します。

公式情報で探す項目
  • 浄水能力
  • 除去対象物質一覧
  • フィルター仕様
  • 試験方法・試験機関

比較サイトの数字だけでなく、最終確認はメーカーが現在公開している仕様で行いましょう。

 

除去性能の最終確認は、契約時点のメーカー公式仕様で行います。

試験規格と総ろ過水量を確認する

次に、除去対象物質ごとの試験規格と総ろ過水量を確認します。消費者庁の品質表示ではJIS S 3201等に基づく表示方法が定められています。

比較順確認内容
1除去対象物質名
2試験規格
3総ろ過水量
4フィルター交換条件

同じ物質名でも条件をそろえて比較することが大切です。

自分に必要な除去対象を整理する

すべての人が「除去物質数が最も多い製品」を必要としているわけではありません。水の使い方や重視する条件を整理しましょう。

比較条件を整理する例
  • 残留塩素など基本的な項目を重視する
  • PFOS・PFOAの試験表示を確認したい
  • 料理にも大量に使いたい
  • フィルター交換の手間を減らしたい

必要な性能と使用量を先に決めると、数字だけに左右されにくくなります。

除去性能・交換頻度・料金をまとめて比較する

浄水型ウォーターサーバーは、フィルター性能だけでなく月額料金や交換頻度も継続利用に影響します。

【除去性能を比較する手順】

  1. 公式の除去対象物質一覧を見る
  2. 試験規格と総ろ過水量を確認する
  3. フィルター交換時期を確認する
  4. 交換費用を含む総額と使いやすさを比較する

除去物質数・試験条件・フィルター寿命・料金の4点をセットで比較すると、自分に合う浄水型ウォーターサーバーを選びやすくなります。

参考:消費者庁「家庭用品品質表示法ガイドブック」「家庭用品品質表示法の運用状況」。浄水能力の表示内容は、製品ごとの最新の公式仕様も必ず確認してください。